ウサの耳に

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映画『カモンカモン』

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最近よく考える。私はつくづく「大きな物語」を無視し、「小さな物語」だけを見つめてきてしまった、と。

正直、昔はそれでいいと思っていた。「小さな物語」は小さくなんかない、それこそが最も大事なことだと。だから、私が好むのは「心の物語」ばかりだったし、考えているのはいつだって「小さな物語」についてだった。たぶん、「心」にしか興味がなかったのだと思う。

だけど、どうしたって「社会」という「大きな物語」と結びついていることを知る。

ここ数年は特に。30も半ばに差し掛かり、社会は一変し、戦争が起き、いやでも考えなくてはならないようなことが毎日起こる。目を背けていた自分の無知を改めて自覚したり、社会への責任、みたいなことも考え出すようになる。

それでも私は「小さな物語」を大事にしたい、「小さな物語」を愛し、その話がしたい。だけど、そのために「大きな物語」をもう少し知る必要がある。ざっくりいうと、こんなことを考えるようになっていた。

*ずっと考えてる「家族」というものについては、また別の時に書いてみる。

 

 

映画の感想はちょっともう少し胸に留めておきたい。また観たいな。ひとつだけ、この映画がモノクロでよかった。リアルな色彩は現実感が強すぎて、全く違ったものになっていたように思う。

 

 

それから、私の大切で大好きな3歳の友人に早く会いたくなった。会ったらぎゅーっと抱きしめる。たくさん話すようになっているだろうから、ことばに耳を傾ける。一緒に過ごせるのは少しの時間だけど、もし覚えていなくっても、私が全部覚えているからね、って思う。私が「社会」とか「未来」とか考えるようになったのは、彼の生きる世界がちょっとでもいいものであってほしいと願っているからだ。大人も子どもも、大丈夫じゃなくても、ちゃんと対話して、ダメな時は叫んだりして、まず目の前の小さな物語をちゃんとやっていきましょ。